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「宇宙よりも遠い場所」第12話

宇宙よりも遠い場所

諭吉の数だけ


内陸への冒険が始まる!ところがそれを一番望んでいたであろう報瀬が気のりしないらしい。それは母のこと。母が消息を絶ったその場所に立つことに何の感慨も覚えない自分の気持ちに整理がつかないでいるのだった。

報瀬の気持ち、わからなくもないです。夢見た場所、それが実際は案外なんでもないところだった。そんな気持ちになったこと、誰しもあるのではないでしょうか。

なぜそうなるのか。それは遠足前の子供と一緒で、これから向かう場所がどれほど素晴らしいのか妄想が膨らみ過ぎてしまっているからなのですね。報瀬について言えば、そこに行けばお母さんのことが分かると思い込んでいたからかも知れない。

しかし実際は南極へ来ただけでは何もわからない。この現実に打ちのめされてしまったという状態なのではないでしょうか。

ただその思い込みがなければこんなところまで来ることはなかった。それは隊長も同じで、報瀬の母である貴子がいなければ再び観測隊を発動することはなかったということ。

思い込みが2人を南極まで連れて来た。大切なのはその事実。バイトしてお金を貯める。お札を並べながら、報瀬は自分がこなして来た成果がその思い込みの強さを示していると実感したのではないでしょうか。

しかし旅はそれだけでは終わらない。そこから何を成すか、何を発見するかは自分次第。だからここまで来て手をこまねいているわけにはいかない。報瀬が内陸への冒険に参加することに決めたのは、最後まで見届ける覚悟を決めたからなのだと思います。

基地で見つけたもの。それは一台の端末でした。親子で写っている写真が貼られていたそれには、これまで報瀬が送ったメールが蓄積されていました。

全て未読。母へ送ったメッセージは一通も開封されないまま残されていた。

それは悲しい事実であると言えます。と同時に、そこには娘が母を想う気持ちがメールの数だけ示されていたと言えましょう。どれだけ自分が母を想っていたか。報瀬はそれを思い知ったように思います。

しかしひとつも開かれなかったメールを見たことで、否が応でも、報瀬が母の死を本当に目の当たりにした瞬間だったと言えましょう。それはとてつもなく辛いけれど、ようやく母が本当に宇宙よりも遠い場所へと旅立って行ったことを知った、そういうことですね。



@ムハンホウちぇっそ@

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タグ : 宇宙よりも遠い場所

2018/03/21 21:04 | アニメ感想COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

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