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「将国のアルタイル」第24話 最終回

【胎動】

復讐ではなく・・・


シエロ共和国防衛戦。これに勝利したマフムートはその功績を讃えられるが、この機に帝国へ攻め入るべきと進言するザガノスによって新たな戦いの様相を呈して来た。

尊敬するカリル将軍を失った悲しみは潰えることはない。しかし真に見据えるべきはトルキエ将国の安泰であり、ひいては世界の平穏である!

復讐ではなく、カリル将軍の遺志を継いでこれからの未来を築いて行く・・・!

今やすっかり自身と尊厳を持ったマフムートの成長が頼もしく見えるのです。しかし将軍(パシャ)としての地位はまだまだ頼りない。大先輩であるザガノスの発言力には到底及ばないのです。だから此度の進軍を制止することを訴えることが出来なかった。

マフムートとザガノスが講じる策は奇しくも同じである。ただの支配では反発を呼ぶことを考慮しているから。しかし2人が目指すところは別にあるのですよね。

ザガノスはそれを「手段」として講じ、一方でマフムートはそれを「理想」として掲げる。この違いが2人に決定的な決別をもたらしたと言えます。

ただこの構図、ザガノスもまたマフムートの意志あるいはカリル将軍の遺志を理解していながら、自らにこれを実現できる能力がないと悟ったような、そんな寂寥を感じるのです。

自分が出来ることは戦うことしかない。それがマフムートが掲げるであろう理想の社会に繋がると、自ら悪役を引き受けたようなザガノスの侵攻にどこか悲しいものを覚えます。

最後はマフムートに託す。ザガノスにそのような思惑があるかどうかは分かりませんが、故国に対して自分なりの流儀を貫くしか、今の彼には道はないように思います。

帝国もまたそんなザガノスを恐れている。今、帝国の脅威になるのは彼を置いてないからです。

しかしルイ大臣だけはマフムートの存在を気に掛けている。幼き将軍、しかしその成長度合いは彼ですら計り知れないポテンシャルがあるとでもいうかのように。

それにしても気になるのは、ルイ大臣が最後に残した言葉。

「私は必ずしも戦争が好きなわけじゃない」

あくまで帝国復興のために尽力するというルイ大臣。もしかしたら彼もまた本来的にはマフムートと思いを同じくする者なのかも知れません。

とはいえ結局ルイ大臣もまたザガノス同様に戦うことでしか、自らの指針を示すことが出来ないのでしょう。

分かっているけどそうはできない。

いにしえよりの風習に抗うことのできない古参たちこそが、この動乱の世の中で大いなる矛盾に苛まれている様子が伺えます・・・

<総評>

当初期待されたクオリティからするとあまりぱっとしない出だし。しかし途中から物語の深度は否応なしに高まり、いまではすっかり大河ドラマの貫禄を呈して来た辺り、ちょっともったいないなと思ったことは否めない。

しかしながら中長期的に展開する物語であることを考慮すれば、スタート時点で作品のベースとなる部分を丁寧に描くことが必要であったと今なら理解できる。

時に丁寧過ぎる掘り下げが行われていた。そんな緻密なバックグラウンドの蓄積があったからこそクライマックスのドラマが生きていたのです!

中盤からは本当に面白かったです。いつしか壮大な物語の渦中に自分も引きずりこまれたかのような・・・

ここまで魅せてくれたのなら、それこそ「アルスラーン戦記」のようにライフワークの如く展開して行って欲しいなと願わずにはいられません!

マフムートの成長が再び見られることを期待して感想を終わりたいと思います!


@ムハンホウちぇっそ@

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タグ : 将国のアルタイル

2017/12/23 14:08 | アニメ感想COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

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