「昭和元禄落語心中 ~助六再び篇~」第5話

【第五話】
高座の八雲が香の中で見たもの

末は博士か大臣か。

助六の歩みはそれこそ順風満帆!何ひとつ懸念のねぇ落語人生をまい進中でありんす。

更には後援会の呼びかけで親子会まで開催することになっちまったてぇんだから、破竹の勢いとまで来てやがるってもんでサ。

しかし親子会当日、師匠八雲に呼び出された助六は、あることを問い質される。妻子を持ったってぇのに、未だに遊郭へ出かけているのはどういうことだと。

ところがそれは違った。助六はむしろ自分にしめしをつけるためにそこへ通っていたんだ。

ばっと脱いだ着物、その背中には、こないだまではまだ仕上がってなかった彫り物には見事な色が入っていた。

「半端やめた!」

助六の覚悟、過去を背負って行くという決意の証しだったのでございやす。

「良い色が挿したね」

粋な師匠の言葉。それは正に今の助六の様子を言い当てているようでもある。

それに何よりちょっとした御利益がありそうじゃないか。こいつぁ、春から縁起がいいや!

そして親子会が始まる。

先ずは助六が一席。そのあいだ、小夏に香の準備をさせる八雲師匠。

「お前なら塩梅がわかってるはずだ」

このやり取り。今までいがみ合ってきた二人が、ようやく本当の親子として信頼を寄せるに至った・・・あたしにはそんな風に見えて仕方なかったねぇ。

さあ、次はいよいよ師匠の出番だ。演目は、香を焚いていたら亡き妻が現れるというお話。

八雲がしゃべるとたちまち虜にされる聴衆。そして絶妙の間合いで香が炊き出される、小夏の仕事だ(笑)

演目は更に深いところへと進んでゆく。

「この香を使えばオレの嫁も見える!」

八雲がそこに見たのは、今は亡きみよ吉の姿であった。

呪って出たのか、それとも未練がそれを見せたのか。

動悸が乱れる八雲。なんとかしのいだが、話し終わった後に昏倒。

ろうそくが灯る回廊のような場所で目覚めた八雲の前に立っていたのは、二代目助六。かつて八雲が「信さん」と呼んだ、その男であった。

近頃、体調に不安があることが取り沙汰されていた八雲。それがここへ来て急に進行したのだろうか。

しかしどうもそんな様子でもねぇ。まるで過去の亡霊が迎えに来たような、そんな不穏な雰囲気さえあると来たもんだ。

過去に囚われているのは助六ではなく、八雲本人であるのかも知れぬ。


@ムハンホウちぇっそ@
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タグ : 昭和元禄落語心中

2017/02/04 16:24 | アニメ感想COMMENT(0)TRACKBACK(0)  

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