「未来日記」第26話 最終回
1万年と2年前から愛してる・・・。
そしてユッキーは「世界」になった?
なにかどこかの魔法少女みたいな結末はしかし、原作はどこかのまどかより古いはずだから、それよりはきっとエヴァから引っ張ってきたものなのだろう。
3週目の世界。過去の自分との対話の中で、由乃は「昔の自分の気持ち」を知った。しかしてそれはしっかりと家族の愛に包まれたものだった。
一方で自分が望む世界が広がる空間の中では、ユッキーが自分の過去の記憶と向き合っていた。彼はそこで自分にとって一番大事な「今の気持ち」を確認した。
由乃の迷いがあったためか、それともユッキーの決意があまりに強力だったためか、世界の因果律が変化し、連鎖的に未来が書き換えられて行く。すべからず良き方向へと。
これで日記所有者たちは救われた。
そしてユッキーも戻ってきた。大切な人の前に。由乃のところへ。
「君の居場所を作るため」そう言ってユッキーは自分を殺すようにと由乃を促す。
ところが由乃が刺したのは自分自身。ユッキーと最期のキスを交わしたのち、由乃は絶命する。
神となったユッキーは消滅する世界を救うべく、ムルムルによってもとの世界へ連れ戻された。
3週目の世界では、人々は平々凡々な生活を営んでいる。誰も未来日記を持たず、サバイバルゲームもない。
ただ、ほんの少しの喪失感だけが心にあるだけ。この気持ちはどこからもたらされるものなのだろうか。考えてみるも、思い出すことはない。
1万年後。何もない世界でムルムルと2人、無気力にしているユッキーがいる。
「由乃がいない世界なんて」
ユッキーの日記は、由乃が死んだ日から止まっている。あの日からユッキーは停滞しているのだ。
ところがあるときノイズが走り、日記の内容が書き換えられた。
「由乃が会いに来た」と。
1万と2年前から、だと!?やっぱり由乃は史上最強のストーカー娘だった!
<総評>
そして映画化かいっ!?
それともバンプレストの一番くじかなんかで展開して行くとでも言うのか。まあ、そこら辺は今後の発表を待つとしますが。
先ずは、最終回の反省をしようか。
由乃とユッキーを対比させたのはよく分かるのですが、少し冗長な部分があり、演出としてあまり成功してなかったと感じました。きっと、無情でありながらも情緒的な雰囲気作りを狙ったのでしょうけど、確かにその狙いはすごく良いのですけど、何かバランスが悪い気がしたのです。具体的には指摘できないけど。
しかしながらカプセルからユッキーが脱出して来て、由乃と抱き合ったシーンで、空からそのカプセルかなんかの屑が雪のように舞っていた光景は大変に美しく、ここだけはなかなかに感動させるものがありました。
そしてラストになりますが、由乃を失ったユッキーは1万年もの間なにもせずに暮らしていたわけですね。要するに虚無の世界に引きこもっていたと。3週目の世界から数えてだから、あれは確か1週目より2年前でしたよね。だから1万年と2年前と書いてみました。そう書きたかったのだ。それはともかく。
確かにこの状況はニートにとってはある意味で最高に理想的な世界と言えますが、せっかく社会復帰したと言うのに、再びヒッキーとなってしまった主人公と言う図はいかがなものか。
3歩進んで2歩下がるとは正にこのこと。
もっとも、ユッキーには「ダメ人間であること」しか期待していない私としては、ある意味ではクソみたいに最高なラストであったと思えたりもするのですが。
更に最後の最後で、由乃が「会いに来ちゃった」的に示唆される場面も、実に由乃らしくてヤンデレかわいいことこの上なかったわけで・・・。
で結局どうだったのかと言うと、作品として全く締まっていないと言う残念な結果に。
伏線とか世界の謎とかは強引に力技で回収された感があり、納得出来たと言うよりは「させられた」みたいで、いかんともし難い気分を覚えました。
原作がいろいろと端折られたと言う話も伺うのですが、何より後半の超展開が意味不明でありました。日記所有者たちのサバイバルゲームだけにとどめておけば話がまとまった気がするのですが、世界が消滅し始めた時点でなし崩しになって来た。
これは勝手な予想ですけど、原作人気に陰りが見え始めたときにテコ入れが入って、そこから方向性を見失ってしまったような、そんな印象を受けました。あくまで例えばの話ですけどね。
散々苦言を呈しましたが、今期これほどまでに入れ込んで視聴していた作品は他にありませんでした。1クールの折り返し地点までなら満点を付けても良いと思えるほど。
中盤わずかにパワーダウンした箇所も、その後すぐさま復調し、これなら大丈夫だろうと再び期待を抱いたものです。しかし最終結果は述べたとおり。
ユッキーと言う至上最低のヘタレ男に、最強ヤンデレストーカー由乃と言う強烈な個性を有したキャラを配し、人の病み(そして闇)の部分をとことんまでデフォルメして見せた倒錯した愛憎劇は、これぞ真のホラーであったとも言えます。
サイコやスリラーでは得られない、「根源的な恐怖」を感じた視聴者も少なくはないのでは。
ここまで極端だった作品も類を見ないものだったと思います。最も異常で、最も画期的だった物語。そう言った意味では大変に素晴らしいドラマを見せてくれたと思いました。
由乃が由乃らしく(異常なストーカーで)、ユッキーがユッキーらしく(碇シンジを遥かに凌駕するダメ人間)あること。最悪に最悪を重ねると、最狂になる!
まさか自分がヤンデレストーカーにここまで萌える事になるとは思いもよらなかった。見ているこちらの感覚まで狂わせてしまう。これはトラウマにも似た衝撃を感じた。
未来日記は最高だった。だから今はまだ、最終回は見てないことにしておきたい・・・。
@ムハンホウちぇっそ@

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タグ : 未来日記
2012/04/17 23:36 | アニメ感想 | COMMENT(0) | TRACKBACK(6)
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