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「坂道のアポロン」第1話

【モーニン】
スウィングしなけりゃ、意味がないっ!


家庭の都合で九州の学校へ転入することになった西見薫。そこで彼は川渕千太郎と言う不良学生と出会うことになる。

横須賀から引っ越してきた薫は優等生なのだけど、ちょっとメンタルが弱い。田舎と言っては失敬だが、九州の粗野で遠慮のない生徒たちが向ける好奇の目に早くもストレスを覚えるのですね。

千太郎との出会いは実に鮮烈なものでありました。対極に位置するような2人だけど、この出会いが薫に大きな変化を与えることでしょう。もちろん千太郎にも何らかの影響をもたらすのでしょうが。

その2人の間を掛け持つのが、迎律子と言う千太郎の幼馴染に当たる女の子。実に良き世話女房で、早速2人の面倒を見ます。九州弁がカワイイw

しかし結ばれるのはきっと薫と千太郎なのだ。ちょっと報われない恋に今から切なくなってしまう(いやまだBLと断定するには時期尚早だ

律子の家はレコード屋を営んでおり、レコードが買いたいと言った薫を連れて行ったのです。実は店の地下がスタジオになっており、下へ降りてみたら千太郎がドラムを叩いておりました。

薫も音楽をやっており、しかし彼が演奏するのはクラシックピアノ。千太郎は「どうせお坊ちゃんのおすましクラッシックじゃろ」と揶揄する。「ジャズはこうじゃ!」と言って鍵盤を叩いた千太郎が奏でたのはジャズメッセンジャーズの「モーニン」。彼が唯一ピアノで弾ける曲なのだ。

下手糞な演奏を見かねて薫が弾きなおすと、「2人のセッション聴いてみたい!」と律子が叫ぶ。

ところがそこで仲たがいしてしまい薫はそのまま出て行ってしまった。

なんや、セッションせんのかいっ!w

ここでセッションしないのがいいね。やっぱりいきなり1話目から音合わせしたんじゃつまらない。2人の関係をもっと育んでから仕切りなおした方が盛り上がるよね、きっと。

そのときは間もなくやって来るのだろうけど、そのときを想像すると楽しみで仕方ないのであります。

ジャズ好きならサイブタイの時点でアート・ブレイキーだって分かりますよね。

公式で発表されてるけど、次回が「サマータイム」でしょ。これから先、どんなジャズのビッグタイトルが引用されるか期待しちゃう!

個人的にはリー・モーガンの「サイドワインダー」とかやってもらいたい。もしくは「スピード・ボール」でもいい。

それはともかく。

新番組予告の時点からドラム演奏の再現力には期待しておりました。これはすごいですね。異常とも言える緻密さ。実際ドラムをやっている私の目から見て全く違和感がない。これだけでご飯が何杯も食べれちゃいます。

主人公ではないけれど、この作品のイニシアチブを握る千太郎がドラマーってがいいですね。ドラムが活躍する場面が正に見せ場となるはずですから。

ちなみにドラマーってのは、古くは石原裕次郎に代表されるように、元来「不良」が担当する楽器なのですよ(ほんとかよ

ハナ肇も加藤茶も東原力哉も札付きですから(おいおいここに上げた面子で本当の札付きは東原さんだけ・・・自重

作中で使用される演奏には、福岡出身のドラマー佐野康夫さんが採用されているようです。私は存じなかったのですが、錚々たるアーチストの作品に参加されているようです。

アニソンにもよく参加されているようで、新しいところでは「キルミーベイベー」のOPだったりw ロシア民謡とテクノポップが融合したような曲で大好きです。ちゃんと生身で演奏されてたんですね。こんな曲が出来るはきっと器用なプレイヤーなんだろうと思ってましたw

ジャズ好きにはもちろん、特にドラムを演奏している人にとっては、実に冥利に尽きるアニメとなりそうであります!

さて、まだレコードが主流なことから時代が古いことがわかります。1966年が舞台だそうで。

ジャズが熱かった時代。誤解されることを覚悟で言うならジャズがロックだった時代。つまり「不良の音楽」だった時代であります。

オーケストレーション主体のビッグバンドから、小編成のビバップやハードバップ、そしてよりブルースフィーリングを強調したファンキージャズへと発展した時代。

今で言うところの「いかにもジャズらしい」スタイルがこの時代のものではないかと思うのです。まあその辺りの感覚についてはさまざま意見があるでしょうが、私自身はそう感じております。

ビートルズ以降はロックが台頭し、ジャズは混沌を極め、他ジャンルとクロスオーバーすることによって本来の持ち味を薄めてしまったと言う経緯はあります。それもまたさまざま解釈があります(マニアが多いからジャズの解釈はめんどくさいのだ!

とにもかくにも、ジャズがまだその熱を失っていなかった時代。最後のともしびを輝せたあの頃・・・。はかなくも美しい青春の1ページを描いてくれることを期待したいと思います。

ジャズの熱さが、そのまま青春の熱さに繋がるのだ!


@ムハンホウちぇっそ@
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タグ : 坂道のアポロン

2012/04/14 00:16 | アニメ感想COMMENT(0)TRACKBACK(7)  

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