「ラストエグザイル－銀翼のファム－」第21話 最終話

【Grand mater】
あれを出すには、まだ早かったんだ！


サーラ救出のため、グランエグザイル内部に突入したファム。ルスキニアの腕に抱かれて、サーラはそこにいた。ルスキニアはそこで世界統一の悲願を説き、それに対しグランレースの理想を訴えるファム。そこには笑顔がある、夢があるのだ。ただ夢を追い続けてここまで来た。この小さな少女の言葉に突き動かされたのか、ルスキニアはファムにサーラを手渡す。こうしてサーラ奪還が成功したファムたちは撤退を試みるが、グランエグザイルは既に崩壊しかかっていた。この船はまだ建造途中のものだったのだ。翼を失った巨鳥は地上へ落ちた。果たして、ファムの運命は・・・。

グランエグザイルは巨神兵でした、と言うオチ。

いや、そうじゃなくてｗ

この古代の遺物は、実際は大勢の人を乗せて宇宙（そら）へ飛び立つためのものでした。主砲と思えたのは推進器。ものすごく強力名ジェットエンジンだったのですね。

しかしながら使い切りで使用後は崩壊してしまう。新天地を求めて飛び立つだけの片道飛行が目的だったのでしょうかね。それとも単に造船途中で完成されていなかったからなのか。その辺りはまあ、置いておくとして。

さて、サーラの宣言によって加盟諸国は和平に尽力することを誓い合いました。ここで「統一された」とは言わず、あくまで「前進した」とするところがリアルであり、また熱い言葉でもあったなぁと思います。

そしてグランレースが開催される。優勝はヒロインを差し置いてディアンでした（ロシア好きの私としては大変に嬉しいｗ

確かにこうして平和は訪れたものの、ルスキニアとサドリはグランエグザイルと共に散ってしまいました。軍人としての使命を全うしたサドリと、ミリアへの想いを胸に彼女の後を追ったように見えたルスキニア。

全員を救済するには至らなかったけど、各人にはそれぞれ信念があり、それに従って自らの引き際をわきまえた最期を遂げたのでしょう。これは説得できるものじゃないからね。

ルスキニアの死に涙して見せたファムだけど、この場合は犠牲ではなくて、理想の世界実現への礎となったのだと信じたい。

悲しいこともあったけど、世界は平和に向かって一歩進みました！

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＜総評＞
ストーリー的には、世界がたどった戦争の歴史とジブリ的ななにかを踏まえながら（笑）、壮大なファンタジーを展開してくれました。

後半は悲壮感漂い、緊迫した場面が連続し、必ずしも安心して見ていられるような痛快なものではありませんでしたが、やや小難しい話を結構上手くまとめてあったのではないかなぁと思います。

過去の名作のパロディ的なものが目につきますが、とにかく綺麗な映像でもって、それらの要素を上手く包み込んで、ラストエグザイルとしての世界を描き出しておりました。この映像の緻密さは大きな強みですね。

いろいろと突っ込みどころもあるのですがｗ、総じて感動的で、十分な満足感を覚える作品でありました。

今回はグラキエス国の言語として、ロシア語が採用されていたことが、個人的には大きなサプライズでありました（笑）

私の中ではこのアニメにおけるヒロインは、ディアンになってますｗ

概ね期待したとおりの出来栄えでしたでしょうか。いろんな意味でｗ

一瞬、CGが突貫工事になっていた部分も見受けられましたが（ファムがベスパと同化して稼動しないプラモみたいに見えた場面があった）、それも数分程度だったので、作画が気になってストーリーに集中できないと言ったことはなかった。DVDの際に直してくれれば問題ないレベル。

個人的には好きな作品ですよ。重箱の隅をつつような厳しいところを指摘しては可哀相な気がする（笑）

みんな、GONZOと言う偏見を捨てて素直に見るんだっ（それを差し置いてもって部分はあるかも知れないけどｗ

とにかく、美麗な映像をこれでもかと堪能させて頂きました。良い仕事っぷりは見事でした。

映像職人たちの技術に拍手であります。


＠ムハンホウちぇっそ＠

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