「夏目友人帳-肆」第4話
また別の、人と妖との関わり合いがあった。
玄関で塔子さんの声を真似て夏目に戸を明けさせ、まんまと家に忍び込んだ妖があった。名をヨビコと言い、友人帳を寄越せと迫るのでした。
もっとも友人帳狙いの妖が絶えないのは今に始まった事ではないけれど、ヨビコが非力だったことが幸いし、夏目でも振り切ることが出来ました。
ガタイの良いコワモテの妖怪なのに意外と弱かった(笑)
ヨビコには願いがあったのですね。この妖の手に握られていた古い手紙はもう開いて読むことが出来ない。そこで友人帳に名が載っているカリカミと言う妖を呼び出し、紙を再生してもらおうとしたのです。カリカミには紙を新品に戻す力があるのですね。
かつてヨビコは、参道の先の御堂で逢引を重ねていた女を見守っていました。時に山道で危険がないように蛇や獣を蹴散らしていたそう。
なんだ。紳士じゃないか(決して「変態」は付かないぞ
しかしその逢引も、相手の男が家の事情でどこぞの令嬢と結婚させられたのを気に途絶えてしまった。それでも女はそんなことを知らず、毎日御堂を訪れては男を待ち続けた。
それを見かねたヨビコが、声真似が得意なのをよいことに、御堂の中から顔を見せないようにして男になりすましたと言うことがあったのですね。
他愛のない親切、もしくは同情から始めたことであったかも知れない。だけど嘘を付いていることでヨビコは次第に後ろめたい気持ちになってしまった。
ある日、耐え切れずに自分の正体を明かし、その場を逃げ去ったのでした。
長い年月の間、旅に出ていたヨビコが再びあの御堂へ戻ってみると、そこには古びた文がひとつ置いてあったと。
ヨビコの言葉が印象的でしたね。「人と妖は相容れないものだが、人と人でもまた、望んでいながら結ばれぬこともあるものなのだな」と。
ヨビコがやったことは確かに残酷だったかも知れない。だけどそこには通じ合う気持ちが存在し、それはきっとお互いにとってかけがえのない時間であったのではないかなと思うのです。
だからヨビコが正体を明かした後も、相手の女性は決して嫌な気持ちは抱いていなかったのではないかな。もしかしたら自分は話している相手は偽者だと、とっくに気付いていたかも知れない(笑)
だから彼女は「顔が見たい」と言ったんじゃないかな。
「偽者さんの本当の顔が見たい」と。
なんか、そう思いたいw
ヨビコのように人のために何かしたいと考える妖もいる。人と妖であるからと言って、必ずしもそこに垣根が存在するわけではない。お互いに自分から歩み寄ろうとすれば出来ないことではないのですね。
個人の資質に掛かっている部分もあるし、誰でも分け隔てなく思いやる気持ちがそもそも大切であると言うことになるかな。
夏目を取り巻く環境とはまた違ったところで、人と妖の心温まる交流があったのですね。
ヨビコがいいヤツだったので、今週はどこまでも優しい回でした。同時にヨビコの優しさが胸を締め付けるようでもありました。いやぁ、よきエピソードでした。
で、カリカミさまが修復し読めるようになった手紙は何が書いてあったか。
「本当のことを話してくれてありがとう」
特に多くを語るわけでもないシンプルな言葉。やたらと感傷的になることもなく、ヨビコの罪悪感を払拭してくれるよい言葉でありました。
カリカミさまの「~でよろし」とか言う、麻呂的な口調が好きw
@ムハンホウちぇっそ@

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タグ : 夏目友人帳
2012/01/24 22:07 | アニメ感想 | COMMENT(0) | TRACKBACK(4)
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