「NO.6」第2話
4年前、ネズミを逃がした紫苑は、そのことで当局から市民としての義務を怠ったとして、特別コースから外され公園管理の仕事をしていた。ある日、公園内で老人が遺体で発見された。事件か事故かは定かでない。ただ当局がからんでいるような雰囲気がある。
どうにもBL臭が濃厚な本作ですが、第1話から一気に時が進んで4年後になりました。
主人公の紫苑はエリート街道から真っ逆さま。今やただの公園管理人。しかも今回の遺体発見のことで同僚に向かって不用意に発した言葉が盗聴されており、当局から反逆罪で連行されることに。その途中でネズミが助けてくれるのですが、彼に連れられやって来たのは都市の外側。みずぼらしい住居が軒を連ねるドヤ街でした。
歯止めの利かぬ転落人生も落ちるところまで落ちてしまった感じです。駆け落ちだな、こりゃ。
持つ者と持たざる者が壁で仕切られて存在するこの世界って、もうベッタベタなテンプレですね。今やこう言うものはSFと言わない。いささか食傷気味のところもあるのですが、この設定の中で格差社会を打破するための運動が営まれることになるのでしょう。せめて何か新鮮なメッセージなりが見出せれば御の字と言ったところか。
とは言え、この革命運動的なシチュエーションとは別に、例の「急速老人化」の事件がミステリの要素をもたらしていますね。紫苑の同僚が感染していたみたいで、彼の目の前で一気に老化して死んでしまいました。
何か蜂みたいな虫が寄生していましたが、気になったのが紫苑にもその虫に刺されていたような跡があったこと。実はOPとかの紫苑って髪が白いんですよね。でも本編では茶髪。紫苑もまた発病して、一命は取り留めたのだけど髪だけは白くなってしまったってことになるのかな。
何かの人体実験でも行われているのでしょうか。政府はそれを隠蔽している?自分たちは悪いことしているんだけど、外のスラム街を放任しそこに住む住人たちを悪者扱いして、スケープゴートにしていると言う図式が見られる。これもよくある設定ですね。
で、話は少し前後するのだけど、都市の中に住む人間は、生理現象などを化学物質の分泌みたいなことで説明をつけてしまう性癖がある。紫苑の同級生だった女の子も、セックスに誘うときに「精子が欲しい」とか色気のないことを言ってしまうのですよ。そんなんじゃいくら紫苑だって欲情しないよな。
だったらスラム街で、人間としての尊厳を大事にして生きているネズミの方がよっぽどエロい存在。やっぱり紫苑は彼と寝るべきだ!
第2話まで見た印象では、SFとしての味付けは薄いなぁと思いました。もっとも、この作品の本質はもっと別のところにあるのかも知れないので、それが見えてくるまでは慎重に吟味した方がいいのかも知れない。
もちろんBL的に展開するのは大歓迎だけど!
@ムハンホウちぇっそ@

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2011/07/15 15:20 | アニメ感想 | COMMENT(0) | TRACKBACK(0)
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